いつも当ブランド「DIRTY GAME」(ダーティゲーム)を応援いただき、誠にありがとうございます。ゲームデザイナーのゆりぐさだいきです。
本日は、当ブランドのデビュー作である『DIRTY DEAL GAME』(ダーティディールゲーム)が完成するまでの、ある大切な出会いと、そこから始まった奇跡のようなモノづくりの裏側を、ドキュメンタリーとして皆様にお届けしたいと思います。
「誰かのためにモノを作る」ということの原点が、ここにあります。




1. すべての始まりと、最初の大きな挫折
すべての旅の始まりは、何気ない日常の風景からでした。 カラオケ店で、友人と2人で市販のボードゲームを遊んでいた時のことです。白熱した時間を過ごしながら、僕はふと、「自分でも、こんな風に人の心を動かすゲームを作ってみたい。もっと多くの人にボードゲームの面白い世界を知ってもらいたい」と強く思いました。
さっそく独学でのゲーム制作が始まりました。自宅でA4の紙にシャーペンで必死にアイデアを書き込む日々。しかし、現実は決して甘くありませんでした。
数日後、記念すべき最初のプロトタイプをあの友人にテストプレイしてもらったのですが、返ってきたのは非常に厳しい言葉でした。
「これ、おもしろくないよ。クソゲーだよ」
評価はまさかのどん底。その後も何度もルールを改良しては挑むものの、まともにルールすら成り立たない日々が続き、「やっぱり僕にはボードゲーム作りなんて無理なのかな……」と、一人頭を抱えていました。
2. 子どもたちとの出会い、そして届いた通知
現状をなんとか打開したい。そう考えた僕は、専門学校の先生に「自分のボードゲームを使って、子どもたちが喜ぶようなイベントはできないでしょうか」と相談しました。
今まで子どもとは無縁の生活を送っていましたが、地域の学童保育の募集を見つけ、すぐに初めての面接へと向かいました。当日は緊張のあまり空回りしてしまいましたが、面接の後に、一度子どもたちと対面させてもらえることになったのです。
学童に子どもたちが帰ってくると、一気に賑やかになりました。 「だいきくん、オセロやろう!」と声をかけてくれた子もいました。突然のことに頭は真っ白になりましたが、僕が持参した市販のボードゲームを披露すると、教室の空気は一変しました。
「なにこれ!どうやって遊ぶの!?」
短い時間でしたが、子どもたちと確かに心を通わせることができた、本当に最高の時間でした。「またすぐに、みんなに会える」……そう信じていた僕に、数日後、厳しいメールが届きます。
画面に映っていたのは、『採用を見送りさせていただきます』の文字でした。 夜の自宅で、受け入れがたい現実に涙があふれました。しかし、僕の胸の中の炎は、まだ消えていませんでした。「絶対に誰よりも遊びに対して愛はある。俺にできないはずがない」と。
3. 熱意が動かした、1日限りの奇跡
不採用をどうしても覆したかった僕は、自宅のパソコンに向かい、遊びへの熱い想いを綴った異例の長文メールを直談判で送りつけました。 「まだ皆さんと会ったばかりで、僕に向いているかさえ分かりません。もう一度だけチャンスをください!」と。
すると翌日、恐る恐る開いたメールには、奇跡のような言葉が書かれていました。 『では、1日だけ補助員としてやってみますか』
本当に嬉しかったですし、このチャンスを絶対に無駄にしたくないと強く心に誓いました。
4. モノづくりの覚醒、あの子の『宝石』と『約束』
こうして勝ち取った、1日だけのチャンス。そこで僕は、今でも忘れない、モノづくりの原点となる光景を目にします。
学童保育で子どもたちと遊んでいる時、ある一人の男の子が言いました。 「これみて、宝石いっぱい!24個もある!」
それは、ゲームの得点用に入っていた、キラキラしたプラスチックの『宝石』でした。それに目を輝かせる男の子の姿を見て、僕は衝撃を受けたのです。「大人が気づかない、こんなところに子どもって感動するんだ……!」と。
その日の帰り道、僕は興奮が抑えきれず、同行していた親に「想像以上にみんなが喜んでくれて、本当に嬉しかった」と熱く語っていました。
さらに奇跡はその後も続きます。学童の先生からメッセージが届いたのです。 『〇〇くん(あの男の子)が、だいきくんともう一度遊びたいみたいです。もう1日お願いできますか?』
こうして2回目の訪問も大成功に終わりました。 そして、本当にお別れの時。不採用だった僕にチャンスをくれたお礼として、僕は自分のお小遣いで購入した新品のボードゲームをみんなにプレゼントすることにしました。そこには、「保育のほの字も知らない自分ですが……」と手書きのメッセージカードを添えました。
子どもたち一同からの大きな「ありがとうございました!」の声は、今でも僕の宝物です。
5. イラストの弱点をアイデアで克服する
自宅に戻った僕は、再び猛烈に自作ゲームの制作に没頭しました。 「あのときめちゃくちゃ喜んでくれたあの子に、また会いたい。今度は、僕の作ったオリジナルのボードゲームで、もっと笑顔にさせたい」
気がつけば頭の中は、あの『宝石』に目を輝かせていた男の子のことでいっぱいでした。 しかし、僕には「イラストを描くのが大の苦手」という致命的な弱点がありました。どうすればいいか悩み抜いた時、学童で他の子が教えてくれた言葉を思い出しました。
「あの子ね、スリリングで裏をかくような心理戦の映画が好きなんだよ」
あの子の好きな世界観、それはシンプルでソリッドな図形が織りなす、心理戦の世界。 「これだ!この緊迫感とスタイリッシュなデザインをベースにしよう」
絵を描くのではなく、洗練されたモダンな図形とコンポーネントで世界観を構築する。弱点をアイデアで乗り越え、ついに僕だけのゲームデザインが決まりました。 かつて「クソゲー」と切り捨てた友人も、完成したプロトタイプを遊び終え、「マジで面白いわ。お前、本当にゲームデザイナーになったんだな!」と驚いた顔で認めてくれました。
2026年3月、ついに製品版『DIRTY DEAL GAME』(ダーティディールゲーム)が完成したのです。

6. クライマックス:体験会での「奇跡の再会」
あの子たちへの愛を最大限に詰め込んだ完成品を、僕はあの学童保育へと贈りました。すると、先生から大興奮の電話がかかってきたのです。 「子どもたちも『やっぱりゲームの先生だ!』って大喜びだよ!もしよかったら一度説明に来てくれない?」と。
こうして、学童保育でのゲーム体験会が実現しました。 かつての不採用を跳ね返し、子どもたちの前で「ゲームデザイナーのだいき先生」として立つことができた瞬間でした。そんな中、あの男の子が「なんでこのデザインになったの?」と問いかけてくれました。
「もともとデザインに悩んでいたんだ。でも、〇〇くんがスリリングな心理戦が好きって教えてくれたから、思いっきり楽しんでもらえるデザインにしたんだよ」
そう伝えると、あの子は照れくさそうに、でも最高に嬉しそうにニヤリと笑ってくれました。その時交わしたふたりの視線は、一生忘れません。
実は、あの子はもう学童保育を毎日利用するわけではなくなっていました。しかし、この日だけは「だいきくんに会いたい」と、わざわざ足を運んでくれていたのです。嬉しすぎて、その後の一週間はご飯がまともに喉を通りませんでした。

7. 未来へ続く約束
奇跡の訪問から1ヶ月。僕のもとに、一度は僕を断った学童保育の先生方から、最高の逆オファーが届きました。 『学校が夏休みに入る期間、もしよろしければ、また「ボードゲームの先生」として子どもたちに教えに来ていただけませんか?』
もちろん、答えはひとつしかありません。 さらに、子どもたち全員から「だいき先生!ゲームマーケットがんばってね!!待ってるよ!!」という手作りの応援動画まで届きました。
最初は自分のために始めたゲーム作りが、今、たくさんの子どもたちの心を結び、僕の最高の原動力になっています。
最後に:この物語に付き合ってくれたあなたへ
この長いドキュメンタリーを最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
僕がこのゲームを作ることができたのは、厳しい言葉をくれた友人A、あの時チャンスをくれた学童の先生方、そして何より、プラスチックの宝石に目を輝かせ、心理戦が大好きだと教えてくれた「あの子」がいたからです。
「クソゲー」と酷評された絶望の夜も、一度は道が閉ざされかけた悔しさも、すべてはあの子に出会い、この作品を誕生させるための大切な伏線でした。モノづくりの原点とは、テクニックではなく「誰かを喜ばせたい」という純粋な想いなのだと、子どもたちに教えてもらいました。
今、僕の背中を押してくれているのは、学童保育で待ってくれている子どもたちの「だいき先生がんばって!」という手作りの応援動画です。もう、僕のモノづくりはひとりぼっちの挑戦ではありません。
そんなたくさんの奇跡と愛が詰まった『DIRTY DEAL GAME』(ダーティディールゲーム)が、いよいよ今週末、世界へ飛び立ちます。
2026年5月23日(土)、幕張メッセ。 『ゲームマーケット2026春』にて、独立ブランド「DIRTY GAME」がいよいよ始動します。
ひとりの男の子の笑顔のために生まれ、洗練されたデザインとソリッドな図形で磨き上げた自信作。このゲームが、今度はあなたの日常に最高のハラハラと笑顔を届ける番です。
ぜひ会場で、僕たちの始まりの瞬間に立ち会ってください。ブースでお待ちしております!
ゲームデザイナー ゆりぐさ だいき
【出展情報まとめ】
- イベント名: ゲームマーケット2026春
- 日時: 2026年5月23日(土) 11:00〜18:00
- 会場: 幕張メッセ 展示ホール
- ブース名: DIRTY GAME(ダーティゲーム)
- ブース番号: 土曜-J36
- 試遊: アリ
- 事前取り置き予約: 2026年5月22日23時59分まで受付中!
- 出展作品: 『DIRTY DEAL GAME』(ダーティディールゲーム)
――そして、この物語には続きがあります。
子どもたちから届いた応援メッセージ動画。
「売れなかったらどうしよう」と眠れなかった前日の夜。
そして、ゲームマーケット当日、幕張メッセで僕が見た“信じられない景色”。
初出展の『DIRTY DEAL GAME』(ダーティディールゲーム)が、なぜ「6分に1個」のペースで旅立っていったのか。
そのすべてを、次の記事に書きました。
↓↓ 続きはこちら ↓↓
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